気苦労人の一日

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馬鹿みたいに広いトキワジムの中で、俺グリーンは座禅を組んでいた。 身動ぎ一つせず、呼吸も大きくそして静かに行う。 そうする事によって自然と言う名の大きな力の流れに身を置き、一体化することが出来る。 はずだった。 すでに俺は集中力が途切れている。 何故なら…… ――パシャッ、パシャッ―― 目の前でブルーが写真を撮っているからだ。 「やめろ」 俺は仕方なしに言う 「あら、もう集中力途切れたの?あんたもまだまだね。」 ちっ 心の中で舌打ちする。 誰だって目先50センチでフラッシュたかれたら集中力も途切れるだろう。 「で何がしたいんだ?その写真」 そういえばこいつはいつからいたんだろう? 座禅を始めた時にはいなかったが 「ごめんね。グリーンがかっこよくてつい……」 情けないとさえ思える声で言う。
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