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剛だってさっきの人たちと同じ男。
男なんて信じられない。
そう思ってたはずなのに、なぜか私は電話に出てしまった。
「おう、優希。明日遊ぼうぜ。」
何にも知らない剛は私を誘ってくれた。
もしかしたら剛にも裏切られるかもしれない。
そのときは死んでもいいって思った。
でも剛は普通に友達として私と接してくれたよね。
まだこの世に信頼できる男がいたって思ったらちょっとだけ楽になった。
それから私は剛のおかげで男嫌いが少しだけ治った。
でもやっぱり剛以外の男は怖かった。
だから思いきって、精神科の先生に相談したの。
「なら男と男で接すればいいんじゃないか?」
この言葉に勇気づけられて、親を説得して私は男の姿で学校に行き始めた。
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