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「あのね、りんね、ずっと待ってたの。ずっとずっと、殺生丸様を、待ってたの」
楓様は、うんうんと頷いて、おぼつきながら歩く自分に合わせて歩幅を短くしてくれた
「きっと来てくれるよね」
そう言った後に、思いっきり声を上げて泣いた。楓様はずっと、優しく手を握っていてくれて、それでも全然止まんなくて、どうしようもなかった。
本当は、置いていかれた時に駆け出して、ついていきたかった。
非力な自分がどうしようもなく悲しかった。
殺生丸様に忘れてほしくなんてない。
そう、ずっと溜めていたことをしゃっくりまじりに楓様に話した。
我慢なんか、出来なかったんだ。本当は、こうして泣きたかった。
殺生丸様に会いたい。
楓様は慰めるように抱き
しめてくれた。
家に戻ってからりんは、
会いたいって願うのも我が儘なのかな?
って聞いたら、楓様はそんな事はないってもう一度抱きしめてくれた。
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