#4 確かなもの

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走って探していると、 図書室の奥の机で 本を置いてうつ伏せで寝ている ジュンロを見つけた。 「ジュンロ!!」 「…チャンミン?どうして…」 「つい屋上行ったと思ってたから、屋上行ったらジェジュンしかいなくて…心配したよ。」 「ごめん。迷惑かけて。」 「ううん、何読んでるの?」 「ミステリー小説」 「あ、俺それ知ってる!!面白いよね。」 「うん。」 すると次の授業の鐘が鳴った。 キーンコーンカーンコーン… 「チャンミン、授業行かなくていいの?」 「…サボっちゃおうかな。今日だけ。」 「でも…」 「いーの。つまんない授業より、面白い本読んでた方が楽しいし。」 「チャンミンがそういうなら…」 「それの犯人教えてあげようか?」 「だめ!!今いいとこ!!」 「シーッ!!ここ図書室!!って言っても授業中だから誰もいないけど…ってか俺来たとき読んでなかったじゃん…。」 「絶対言っちゃだめ!!」 「それはぁ…」 「だめ!!」 ジュンロは 手で俺の口をふさいだ。 どうやら相当 言ってほしくないらしい。 なんでかわかんないけど、 この時間がすっごく楽しかった。 ずっと続けばいいのに。 そう思えた。
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