彼との同居

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「タンスの下2段、自由に使っていいから」 「うん、ありがと…」 運び込んだものは、衣類、教科書類、食器類、食料品だ。タンスや机にしまっていたり、キッチンに置いてあった物は幸い、無事だった。 昨日から1日たった今日、土曜に、私たちは荷物運びをしていた。ただ、荷物の整理だけは、1人でやった。 「何で?」と真人が聞いてくると、私は顔を真っ赤にしてぼそりと、「下着とかあるし…」 そのやり取りを見て、大家さんたちがニヤニヤしていた。 私は、顔から火が出そうだった… 午前中で荷物整理は終わった。 大家さんたちは、その間に帰ったらしい。もう一度、お礼を言いたかったが… にしても、お母さんが真人との同居を反対しなくてよかった… 何にせよ、お母さんは出張中だ…未成年だけで、ホテルは無理。部屋もすぐには見つからない。だとすれば、彼の所に転がり込む、しかない。 それを承知してか、真人を信頼してだろうか… きっと、後者だろうな… 私は思わず、笑ってしまった。
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