月の満ち欠けと同じように

何を想わせる為神は月を夜に浮かべた

～第一夜～
――私の悪い癖。
また悪い癖が出てしまった。それは人と接するにあたってある程度仲ができてしまうと放置してしまう癖だ。
一日話していたのに次の日無言。そんな感じで。
なぜか？
守りに入ってしまうから･･･だ。
これから関係を深めていくのが怖い。もしかしたらささいな一言で関係が終わってしまうのではないかという不安があるからだ。
そんなんじゃもっと仲良くなんてなれないし共に理解し共感しあえる事なんてできやしないのに･･･。
嫌だ。嫌いだ。臆病なこんな弱い自分が。
だからバリアを張る。
壊れないように。
壊れた時に自分に傷が付かないように優しさというバリアを。
だから｢優しいですね｣なんて言われると涙がでる。自惚れしてるんじゃない自分の弱さが筒抜けだからだ。
そんなんじゃ男としてこの先リードしていけないじゃないか。
ただのいい人どまり。
そしていつものボーダーラインでフェードアウト。
また･･･繰り返してしまうのだろうか･･･。