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ドンッ
「キャッ!」
ズシャーッ
みなさん、こんなことがあっていいのでしょうか?
何かにぶつかって平助くんと手が放れてしまい、コントのごとく、ヘッドスライディングしてしまいました。
「ち、千鶴!?」
「‥‥‥‥‥。」
鼻擦ったし、恥ずかしいしで顔が上げれません。
平助くん、私の名前を呼ばないで‥っ!
「あ、ごめんね、大丈夫?」
ノー天気な声が聞こえてきてふと顔を上げれば、私に手を差し出して微笑む少し茶髪っぽい男の人
その手をとって立ち上がる
「あ、すみません‥。ありがとうございます!」
自分のバカさに顔が熱くなる。
私は一体何をやってるんだ‥。
謝罪とお礼を口にして、その人に一礼する。
「千鶴ー!大丈夫か?」
平助くんは申し訳なさそうにしゅんとして耳を垂らして(る気がする)駆け寄ってくる。
「大丈夫だよ!」
ちょっと痛いけど、いや、結構痛いけど我慢してニコッて笑うと平助くんはよかったぁー!と言いながら笑顔を向けてくる。
「全然よくないよ。」
と、同時に冷たいオーラを孕んだ声がした。
ふとそちらをみると、見飽きるほど見ている顔。
「お、お兄ちゃん‥。」
「ゲッ!薫!」
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