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２人は別れて尚愛し合っていた。
それは母も別れても父を愛していたから。
ただお互いそれを伝え合うすべを見ようとしなかっただけ。
父と別れた後も父が亡くなった後も毎晩のように後悔の涙を流していた母を私は知っている。
そしてそんなボロボロな母を支えてくれたのが、今のパパ。
母は父を、父しか一生愛せないと言った。
しかしパパはそれでもいいと、私達母子の支えになりたいと、あの誠実な瞳から涙を流しながら伝えてくれたのだ。
離婚してから更に仕事仕事だった父
そんな父がいなければ薫はひとりぼっちになってしまう。
身よりのない薫をあの時意地を張ってしまったせめてもの償いに引き取りたいと母が言ったときも、パパは優しく笑って承諾してくれた。
それから私と薫は離れていた5年間なんか元からなかったかのように仲のいい兄妹になったのだ。
だからかな？
薫兄がこんなに妹バカになってしまったのは‥。
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