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「平助?よくも僕の大事な大事な妹にケガをさせてくれたね。」
「い、いや!あれはこの人が千鶴にぶつかってきたのが悪i「お前が千鶴の手を離さず、身をていして千鶴を守ればこんなケガなんかしなかったのに。」
平助くんは私とぶつかってしまった人を指差しながら必死に言う。
指をさされた人はにこにこと‥それはもうにこにこと笑って‥
‥ん?あれ?
なんか、黒い!黒いよ!?
そのにこにこ笑顔の後ろ真っ黒ー!!!
そんな悲痛な私の心の叫びは誰にも届かない。
「い、いや!だから!あれは反射的に放s「何?僕の可愛い可愛い妹にケガをさせたにも関わらずこの風紀委員の僕に口答えするの?いい度胸だね。」
ヒイィイィイッ
空気が凍り付くほどに激しい冷気が、その場を包んだ。
「‥‥とりあえず、」
「わわっ!」
ずっと薫の隣にいて黙っていた人はため息混じりに呟いたと思えば私の腕を握りグイッと引っ張られた。
と、その刹那
キーンコーンカーンコーン‥と高々とチャイムが鳴り響いた。
すると薫兄はクスッと笑ってニヤリと笑って平助くんを見た。
「ゲッ!」
「はい、藤堂平助遅刻~!減点5ね!」
「イヤャアアァアァアァアァアア!!!」
平助の悲痛な叫びは北極まで届いたという‥。
クスクスと笑う薫兄。
‥絶対狙ってたんだ。
我が兄ながら、この腹黒さには驚かせられる。
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