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玄関を開けにいく。
ガチャッ
「誰っす…か……!?」
目の前には厳つい男がニ名様でーす。
「おい、ゴラァっ!ここに三坂組の珠姫がいるだろうがゴラァ!」
「いるだろうがゴラァ!」
……なんかうざっ…ゴラゴラゴラゴラ。
そのとき、俺の右頬に衝撃が襲った。
ゴッ!
「いてッ!てめぇなにしやがんだよ!」
大柄の男が殴ってきた。
口からツーッと血が垂れ落ちる。
「…どうしたの、紅ちゃん…って、紅ちゃん大丈夫!?」
騒ぎに気付いた珠ねぇが駆け寄ってきた。
「珠ねぇ、逃げろ…ここは俺…が…?」
…珠ねぇから黒いオーラを出しながら、今まで見たことがない雰囲気を醸し出している。
そしてその口から
「てめぇら!!どこの組だッ!!名乗りやがれ!!」
鬼神の如き顔で怒鳴る。
「お、俺たちは鷹津組のモンじゃいっ!おまえが三坂組の頭の娘かい!」
男たちは少し怯えつつ、叫ぶ。
「鷹津組のド三品どもか。てめぇら、紅に手を挙げやがって、覚悟できてんだろうなッ!」
長く美しい髪が揺れ、髪をまとめる牡丹のようなリボンとともにたなびく。
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