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「あちぃ…」
夏。
太陽がサンサンと照りつけてくる。
俺こと犬神 紅太郎は、明日夏休みを迎える高校二年生だ。
今は学校が終わり、家に帰るところだ。
「うるさいわね、紅。我慢しなさい、子供じゃないんだから」
「暑いからしょうがねぇだろーが」
俺と一緒に隣で歩いているのは、髪型はショートカットで幼なじみの道成寺 桜子(どうじょうじ さくらこ)。
昔からの付き合いで、風紀委員長。
父親は警視庁のキャリア組らしい。
「紅、わたしの隣でそんな格好しないで」
上から二つほどシャツのボタンがはずれている。
「暑いんだからいいだろ、これくらいよぉー」
「だめよ。わたしは風紀委員長であり、生徒会長なのよ。わたしの指導力が疑われるじゃないの」
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