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桜子と別れ、自分家に向かい、寄り道もせず帰ってきた。
ガチャッ
「ただいま~」
タッタッタッ…
奥から走ってくる音が近づいてくる。
蝉「お~にぃ~ちゃ~ぁん!!」
風「おにぃさまぁぁぁ!!」
ドーンッ!!
「ごふっ!!」
小さな女の子が俺の腹に手を広げながら突進してきた。
しかも……二人。
(し、死ぬかと思った…!)
蝉「おにぃちゃんおにぃちゃんおにぃちゃん~☆」
風「おにぃさまおにぃさまおにぃさまぁぁぁ~★」
頭をぐりぐり俺に抱き着きながらこする二人。
「ゴホッゴホッ…蝉香、風香、いきなり突進してくるなっていつも言ってるだろうが!」
二人の頭に軽いゲンコツを食らわす。
「「あいたッ!」」
二人とも頭を抑えながらうるうるしながら上目遣いで同時に謝った。
蝉「ごめんなさい…ぐすッ…嫌いにならないで、おにぃちゃん…」
風「ごめんなさいですぅ…ぐすっ…嫌いにならないでください、おにぃさまぁ」
この小さな女の子二人は俺の妹で、小学五年生の双子だ。
(う、上目遣いすんな!かわいすぎる…!)
きゅぅぅんと胸が締めつけられる感じだ。
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