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「バカみたい…」
自嘲気味に小さく呟いた私の声は、儚く…
そして虚しく消えていった。
自分から離れたくせに、まだ引きずっている。
あなたの隣に戻れない、戻れる立場でないことは分かってる。
でもやっぱり、あなたの隣に戻れるってどこかで期待してたのかもしれない。
いや、戻れることを願ってたんだ。
だから私はあんなものを残してきたのかもしれない。
そう、カレーのレシピを…。
自分でも分からない。
どうしてシチューを作ってカレーはレシピに残してきたのか。
でもね、やっぱりあなたの好きなカレーは二人で食べたかったからなのかもしれない。
シチューを食べるとき、あなたの隣に私がいないことは分かってたから。
それに、あなたのところにいた証拠を残しておきたかったから。
たとえ、紙1枚でも私がいたという証拠を。
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