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ホッチキス芯『……なあ』
膨れた電池パック『おう』
ホッチキス芯『新顔だな』
膨れた電池パック『…もう疲れちまったい』
ホッチキス芯『おつかれ』
ホッチキス芯『なあ』
膨れた電池パック『おう』
ホッチキス芯『どうよ、俺の第一印象』
膨れた電池パック『ほっせえよなあマジで』
ホッチキス芯『だけどよ、しっかりと芯はあるぜ芯だけに』
膨れた電池パック『ガハハハハ!おもんねえ!』
何かの錠剤『やあ』
ホッチキス芯『おっす』
何かの錠剤『突然だけどお別れを言いにきたんだ』
膨れた電池パック『じゃあな!』
何かの錠剤『君、失礼だな』
ホッチキス芯『どうした?突然』
何かの錠剤『…みてくれ…俺の体…』
膨れた電池パック『溶けてんな!』
ホッチキス芯『最近湿気すごいからな。』
何かの錠剤『もう俺は駄目かもしれん』
膨れた電池パック『ガハハハハ!笑えねえなこりゃ』
何かの錠剤『…怨むヤツが決まったわ。いま』
ホッチキス芯『寂しいな…ほとんど同期だよな、俺ら』
何かの錠剤『ああ、まだお前がホッチキスの芯として使える頃の姿…ハッキリ覚えているよ』
ホッチキス芯『やめろやい、恥ずかしい』
膨れた電池パック『お前あれだろ、授業中の暇つぶしにっつって意味もなく真っ直ぐにされちまったんだろ?』
ホッチキス芯『違ーわい。そしたらこんな所にいないわ。アイツがここの引き出しの鍵でピッキングの練習を始めたんだよ、随分昔の話だ。そんときにな…』
膨れた電池パック『…心中お察しします』
何かの錠剤『まだ7歳だぞ。アイツは…将来が心配だよ』
ホッチキス芯『じゃなくたって6歳ん時に机買ってもらってもうこの有り様じゃあな。』
膨れた電池パック『ガハハハハ!俺に似てるなアイツは』
ホッチキス芯『お前電池パックだろ』
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