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「あと、私と正人さん、しばらく家留守にするから」
「はああああ!!??」
やばい、盛大に驚いちゃった。
まあ、驚かない方が不思議だよね…。
「な、なんで?」
「あー…手続きとか色々忙しいの…」
「しばらくってどれくらい?」
「えー、一年?」
「あははは!!しばらくすぎだよ!?」
私は壊れた。
「つか、一年って…そんなかかるの?」
私の質問に対して、お母さんは目をそらした。
「…旅行か。」
私はお母さんという人間を理解した。
「ま、まあ。家に一人っきりってわけじゃないんだし!!いいじゃん!」
「開き直んないでよ、お母さん…」
「んじゃ、行ってきます!!」
「早っ!!!?」
お母さんは私の言葉を無視して家を出て行った。
一人になると、家が静寂に包まれる。
「母親として、どーなのお母さん…」
一人で愚痴を呟いても、虚しい。
幸い、お金はかなりあるし、料理もできるから困ることはあんまりない。
…お兄ちゃんと2人っきりなら最高なのに、見ず知らずの男二人って…。
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