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───ウィル自室にて
時計の針はもう
18時30分を指していた。
厨房と浴場に
人が集まっているのか、
部屋の周りは
やけに静まり返っている。
ただどこからか、
教会だろうか、
鐘の音が聞こえるだけだ。
ウィルは自室の…
いかにも社長が
座っていそうな黒革の椅子に
どっぷりと身を沈めながら、
何処ぞの公爵家から来た
長々しい前文付きの、
夜会への誘いの手紙に
目を通していた。
ウィル「……はぁ…」
目を通すだけでも自分の時間を
大幅に削り取っていく
手紙の数々に、ウィルは
心底気が滅入っていた。
カチャ…
レヴィ「お疲れのようですね…」
.
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