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そしてあれから一度も、"彼等"には会っていない。
アリア「まぁ、それからは結構愛情、というものを感じながら、
前に比べたら良すぎるくらいの環境で約十年間、
院のみんなと一緒に育ちました…」
エル「………」
先程からエルに似合わないくらい黙り込み、
少し苦い顔をしているが、真剣に聞いている。
エルは知らないが、
孤児院に来てすぐのアリアは、精神崩壊していたらしく、しばらく大変だったらしい。
もちろんアリアにも、
その記憶はないのだが。
アリア「実は…この間
私が泣いていたのも、このことで、だったんですよ…」
声に出さず、
エルは頷くだけだった。
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