Flip the Sandglass

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────── 一方少し離れた傍らで── その二人の様子を バラの樹の死角から窺う 一人の影。 アリアの話しが終わったのち、その場から去るその人影。 その際、太陽の光に反射して、 何かが腕にキラリと光った── アリア「あっ、それで答えとしては、 17才で孤児院を出ないと いけなかったんで… 身寄りもいないし、 家もないから、 泊まり込みで働ける"此処"に来たんです。」 エル「………」 エルは表情を変えず、さっきから口を閉ざしたままだ。 なんだか申し訳なくて、 えっと…とアリアが口を開く。 アリア「すみません、なんか… こんな暗い話しになっ…」 エル「いやっ!!!」 突然の大声に、アリアの肩がびくっと跳ねる。 エル「…アリアは悪くねー。」 ガタンッと席を立ち、 私の隣に来た、と 同時に私の腕を掴み 立たせられる。 瞬間、 全身に心地良い 温もりが広がる。 ぼすっと音を立て、 私はすっぽりと 包まれるように、 エルに抱き締められていた。 .
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