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「あっ!アリアー!
こっちだよーっ♪」
「…あーい……」
"あれから"あっという間に
時間は過ぎて、今は
お待ちかねのランチタイム。
なのだが…
「…アリア…??どしたの?」
「うん、いや…その…」
明らかに様子がおかしい。
顔もなんだか可笑しい。
遠くを見ているのか
近くを見ているのか、
ピントがイマイチ
合っていない瞳。
半泣き半笑いの表情。
時は少々遡り…───
──────
端から見ると、
いかにも仲睦まじい
寄り添う二人のカップル…
のエルとアリア。
その二人を襲う…
ぐきゅるるる~…
融通のきかない腹の虫。
「ッッ~~~~!!!」
虫の主はアリアだった。
言わずもがな、
羞恥で顔に火がつく
小さなメイドさん。
「あ…あぁ、もうそんな時間か!
それじゃあそれぞれ戻って、
昼食にすっか!!」
「…はい…───」
穴が有ったら入りたいと
心底思うアリアだった。
──────
────
───
「…ということが。」
「お…おぉふ…
そ、そんなことが…ね…」
「分かるでしょ?この気持ち。
虚しさと悲しさと
心苦しさと…」
「なんかの歌っぽいのは
気のせいかな?」
そう決して、
篠原○子の歌ではありません。
「なるほど、
それはお気の毒に…」
.
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