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シャワーを浴び着替え終わり、
床に着こうとするウィルだが、
「随分お疲れのようですね?
お勤めご苦労様…ってね。」
そこに表れる突然の訪問者。
「…こんな時間に何の用だ。
礼儀を弁えないにも、
程があるのではないか…?」
勝手に入ってきてからに…
呆れながらも
相手をギロリと鋭く睨む。
「うわわわ…恐いってば。
マジで…怒らないでよ。
ウィル様。それに…」
ユラユラと蝋燭の火に揺れる
暗闇に似合わない麦藁帽子。
「…礼儀を弁えてないのは、
ウィル様も同じじゃねぇ?」
私にこんな口を聞くのは
知る限りただ一人。
「……何が言いたい、
エゼキエル・バース…」
真夜中の訪問者は…
ニッと笑う若い庭師。
「やだな~、ウィル様。
あんたが一番
良く分かってるんだろ?」
未だ苦い顔をしたウィルに
わざとらしく明るく応える。
「…何の事だ。」
未だ白を切るウィルに、
静かに凄む。
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