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「恍けても無駄だぜ…?
午前中にヒソヒソ隠れて
俺等のコト窺ってたの…
あんただって
分かってるんだから。」
妖しく笑って首を傾げて、
しっかりとウィルを見据える。
「…流石はお前…
…といったところだな。」
相手を皮肉りながらも
少々ばつが悪い顔を浮かべる。
「いやいや~、俺なんか
まだまだウィル様に
及びませんよー…
俺、覗き見なんてしねーし。」
ニコッと笑ってウィルに返す。
「…覗き見しようとして
したわけではないっ…
お前に用があって行ったら
取り込んでいたから、
邪魔しないようにと…」
静かに去っただけだ。
強く確実に
弁解するウィルに対して、
「え~、本当か~?怪しー…」
疑って止まない様子のエル。
「───だから…っ、
本当だと言っ…」
「わわ~!だからっ!
怒らないでって!!
冗談です冗談~!!」
言葉を遮って、
慌てながらも素早くごまかす。
確かに先程より
ウィルの眉間のシワが
深くなっている。
「そ、それで…
俺への用事って一体…?」
話題を変えようと
切り出すエル。
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