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「…で?
お前は何の用だったんだ?」
「そうだっ!偶然だけど、
俺からもお届けモノ♪」
そうか…と
欠伸をしながら背伸びをする。
「…なんだ?」
早く済ましてほしそうに
だんだん態度が
素っ気なくなる。
「はいはい!…これ。」
どーぞどーぞ…と
机に置かれたモノは
「…薔薇?」
なんで今更、と思うと同時に、
こいつが何故こんなモノを…
と少し怪訝な顔をする。
「ああ!勘違い、すんなよ?
俺からじゃないからさ。」
は?じゃあ
誰からだと言うのだ。
益々怪訝な顔になる。
「『ウィル様のお部屋に
飾ってあげたいなぁ~』
ってアリアが言うからさ…」
俺がわざわざ
持ってきてやったんだぜ?
と得意げな顔を
ウィルに向ける。
「…あやつが?」
何故…
と少々戸惑った様子を見せる。
…なんでかな
「…アリア言ってたぜ、
あんた、植物とか好きだから、
きっと薔薇も好きだ、って。」
「そう、か…」
あんた、
アリアのコト言ったら
「せっかく届けたんだから、
しっかり飾っとけよ?」
「ああ…」
なんか寂しそうな顔すんのな。
今度はエルが怪訝な顔をして、
すぐさま部屋を去ろうと
扉の方に向かう。
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