102人が本棚に入れています
本棚に追加
/206ページ
《アリア、泣いてたんだぜ》
「………馬鹿者…
分かっていた………」
あんな明らさまな様子で、
誰が気付かないと言うのだ。
けどな、だからといって…
俯せのまま布団をギュッと
強く握る。何かに耐える様に。
「追い掛ける事なんて…
たとえ追い掛けたくても、
出来るわけ、ないだろう…!」
してはいけないんだ。
声を押し殺すように、でも
強く言い放つ。
そのまま動かず静かに、
ゆっくりとゆっくりと
眠りに落ちて行く。
.
最初のコメントを投稿しよう!