Amiable Smile

8/26

102人が本棚に入れています
本棚に追加
/206ページ
アリアは只今 人間抱き枕状態だったのだ。 ウィルに掴まれ(寝てます) そのまま引っ張られ、 今に至る、というわけだ。 そうかっ!!! どうりで近くに 大きな枕が転がっているとっ! 今は愛用抱き枕の 変わりって事ね?私… …じゃなくてっ! 一人ノリツッコミを途切り、 何とかこの状態から 抜け出そうと身を捩る、が がっちりと体に回された手は 全く緩まない。 それどころか、 逆に離れようとすると より強く締め付けられ、 段々息苦しくなってくる。 「っ~~~!!!」 とうとう堪忍袋の 緒がキレた(?)アリア。 「いい加減に離して、よっ!!」 ばっちこーい!と思い切り 相手の胸板を押しやる。 すると、 「…ん」 「えっ?きゃあっ!?」 どたーん 世界が一転、 もしくは二転するアリア。 見上げる先は天井、 そして 「うぐ…っぐるじ、い゛…!!」 アリアに伸し掛かる、 重たい重たい何か。 教えずとも何か、など 皆さんお分かりでしょうが。 「やばい、マジで…苦しっ!」 なんやかんやで 寝相の悪い(?)ウィルが 寝返りをうち、ベットから 二人して落ちた、のだ。 見た目と身長差から考えると、 ちょうど今二人合わせて、 十字架のそれと 同じ形に見える。 もちろんアリアが下で、 短い方だ。 不幸な事に、足ではなく 重たそうな上半身が アリアの腹辺りに乗っている。 .
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

102人が本棚に入れています
本棚に追加