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アリアは只今
人間抱き枕状態だったのだ。
ウィルに掴まれ(寝てます)
そのまま引っ張られ、
今に至る、というわけだ。
そうかっ!!!
どうりで近くに
大きな枕が転がっているとっ!
今は愛用抱き枕の
変わりって事ね?私…
…じゃなくてっ!
一人ノリツッコミを途切り、
何とかこの状態から
抜け出そうと身を捩る、が
がっちりと体に回された手は
全く緩まない。
それどころか、
逆に離れようとすると
より強く締め付けられ、
段々息苦しくなってくる。
「っ~~~!!!」
とうとう堪忍袋の
緒がキレた(?)アリア。
「いい加減に離して、よっ!!」
ばっちこーい!と思い切り
相手の胸板を押しやる。
すると、
「…ん」
「えっ?きゃあっ!?」
どたーん
世界が一転、
もしくは二転するアリア。
見上げる先は天井、
そして
「うぐ…っぐるじ、い゛…!!」
アリアに伸し掛かる、
重たい重たい何か。
教えずとも何か、など
皆さんお分かりでしょうが。
「やばい、マジで…苦しっ!」
なんやかんやで
寝相の悪い(?)ウィルが
寝返りをうち、ベットから
二人して落ちた、のだ。
見た目と身長差から考えると、
ちょうど今二人合わせて、
十字架のそれと
同じ形に見える。
もちろんアリアが下で、
短い方だ。
不幸な事に、足ではなく
重たそうな上半身が
アリアの腹辺りに乗っている。
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