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何があったのか、
事情を知らないウィルは、
今は真っ青で気を失っている
アリアのもとに、
何故?と疑問に思いながらも
しゃがみ込んで体を揺すぶる。
「おい…しっかりしろ…。」
「…う…、んっ…?」
まだ虚ろ気な目を
ゆっくりウィルに向けて、
へにゃりと笑って…一言。
「あはは…神様老け顔~」
は?何だと?
悪かったな、と
ちょっと目の下が
ピクッと張るのを感じる。
──いや、そうではなくて…
と、気を取り直してもう一度
今度はやや強めに声を掛ける。
「おいっ!ここは
天国じゃないぞっ!
起きろっ!…寝るなーっ!」
必死なウィルとは裏腹に
あと五分~と、の○太君
のようなことを呑気にぼやき、
二度寝(?)
しようとするアリアを、
なんとか現(ウツツ)に
引き留める。
「…んー…??……あ!私っ…」
やっと気がついたか…
「おまえ…大丈夫か?」
「あぁ…なんとか。」
目の前にウィル様の顔があってちょっぴりドキリとする。
まぁ…本音を言うと、
死にそうでした。
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