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「あぁ、そのコトね…
メルちゃんから聞いたんだ。」
「えっ?メルからっ??」
「そうそう。シモンさんに
用事があったんだけど、
見当たらなくてね…
ちょっと居場所を聞こうと
思っただけだったんだけど、
ついつい話し込んじゃってね…
それで、アリアちゃんの
話しをたまたま聞いて。」
「な、なるほど…」
そうだったのか。
それなら差し入れを、ってね。
と付け加えて、ちょっと
苦笑いを浮かべて、続けた。
「その様子じゃ、
随分しごかれたようだね…」
「えっ?──…あっ?!!
は、はいっ……。」
私も今の今まで
気付かなかったが、
訓練用にと着替えたジャージは
泥だらけで、所々
擦れたような傷が付いていて、
まるで…ボロ雑巾の如く
酷い外見だった。
「本当にお疲れ様。
…早く食べたらどうかな?
休憩終わっちゃうよ。」
あ、ちゃーんと
手を洗ってからね。
と瞬殺ニッコリ笑顔で
言われたならば、
もう顔の赤らみが余計増す。
おまけに今の私は
服だけじゃなく、髪形も
ぐしゃぐしゃなもんだから、
益々居堪らない気持ちになる。
でも
.
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