Amiable Smile

19/26
前へ
/206ページ
次へ
「あぁ、そのコトね… メルちゃんから聞いたんだ。」 「えっ?メルからっ??」 「そうそう。シモンさんに 用事があったんだけど、 見当たらなくてね… ちょっと居場所を聞こうと 思っただけだったんだけど、 ついつい話し込んじゃってね… それで、アリアちゃんの 話しをたまたま聞いて。」 「な、なるほど…」 そうだったのか。 それなら差し入れを、ってね。 と付け加えて、ちょっと 苦笑いを浮かべて、続けた。 「その様子じゃ、 随分しごかれたようだね…」 「えっ?──…あっ?!! は、はいっ……。」 私も今の今まで 気付かなかったが、 訓練用にと着替えたジャージは 泥だらけで、所々 擦れたような傷が付いていて、 まるで…ボロ雑巾の如く 酷い外見だった。 「本当にお疲れ様。 …早く食べたらどうかな? 休憩終わっちゃうよ。」 あ、ちゃーんと 手を洗ってからね。 と瞬殺ニッコリ笑顔で 言われたならば、 もう顔の赤らみが余計増す。 おまけに今の私は 服だけじゃなく、髪形も ぐしゃぐしゃなもんだから、 益々居堪らない気持ちになる。 でも .
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

102人が本棚に入れています
本棚に追加