Amiable Smile

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「あぁっ、さっきの話し、 続けてもいいかな?」 「あ、えーと… 今何時か分かりますか?」 「今ねー…ちょうどもうすぐ 10時だね。」 カチャリ、と内ポケットから 懐中時計を取り出す。 銀色で肌理細かで綺麗な 装飾が目に入る。 「そうですか。 なら大丈夫ですっ!」 次の給仕まであと約3時間、 着替えて…シャワーも 浴びた方がいいかもね。 そして昼食も摂るとしたら… 「11時までに、 終わるようでしたら…」 どう考えても、 それがタイムリミットだ。 「うん、 1時間あったら、充分だよ。」 いっしょっ、と起き上がって 私の隣で胡坐をかいて座る。 「今回はね…アリアちゃんに、 ちょっと聞きたいコトが あってねー…」 「私に…?なんですか?」 「いやっ、大したコトじゃあ 無いんだけど…一応、ね。」 今までとは違い、 迷いを含んだ微笑みを こちらに向ける。 .
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