-出会い-

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さてUターンをすべく 振り返ったその時、 キィィ… 「っ…!!?!」 すぐ先の右の部屋の扉が開き、 私は驚き、咄嗟に理由もなく、 都合良くも横にあった 大きな花瓶の影に身を隠した。 コツリ、コツリと響く足音は 反対に向かっていった。 …とりあえず一安心。 恐る恐る陰から覗いてみると そこには 背の高い、 白いカッターシャツに 黒いスエットという、 この場に似合わないような ラフな格好の男の人が見えた。 …あの人が去ったらいこう。 そう思っていたんだけど、 その瞬間、 キラリ、 その人のポケットから キラキラと輝く何かが落ちた。 男の人は気付かないまま 未だ歩を進めている。 ああ… 「どうしよう…」 私こういうの、 黙って知らんぷり できないんだよね… (な、なるようになれっ!) 私は飛び出しそれを拾い、 走ってあの人を追い掛けた。 握り締めたそれは、 色々なパワーストーンの ブレスレットだった。 .
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