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「そ、ですか…よかった…」
でも実際、怪我をしそうなのは
身長が低く、小さい、
私のほうだったんだけどね。
勿論、
相手には伝えないけれど。
それにしても…不思議だ。
「あの…なんで、ここに…?」
立ち止まっていたの…?
先程まで確かに
何処かに向かっていたこの人。
わざわざこんな所で
突っ立つ為、なんだとは
到底考えられない。
と、少し間を置いて
相手の口が動いた。
「後ろから足音が
聞こえたのでな…
私を追っているのかと
思ってだな…」
「そ、そうだったんですか…」
ならもっと…そう…
私の息が切れる前に
気付いて欲しかったなー、
…なーんて、小さな願望。
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