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私は慌てて弁解しようと
焦りながらも思考を巡らし
なんとか言葉を並べた。
「…ごっ、ごめんなさい。
その…つい、
感情的に、なってしまって…」
まだ驚いている様子のまま、
彼も少しバツが悪い感じで
私の弁解に応じてくれた。
「いや…
私の方こそ悪かったな。
…急いでいるんだろう?
行った方が良いのでは。」
「は、はい…すみません。
では…失礼致しました。」
顔が熱い。握る拳からは
じんわりと汗を感じた。
きっと顔も、熱に伴い
赤くなっていたに違いない。
…恥ずかしい。私って、
なんて子供なのだろう。
色々な思いや感情が
まだ頭の中で交錯している。
私はその場から逃げるように
急ぎ足で、控え室に戻った。
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