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沈黙は暫く続いた。
「………」
「………っ」
が、私が根負けした。
「あっ、あの!」
「………」
とくに、
何を言いたい訳では無かった。
唯々私は、この
痛い沈黙から抜け出したくて。
そして思いついたのはやはり
先程の事だった。
「…せ、先刻は、
大変失礼しました!!!
皇太子様とは露知らず、
とんだ、ご無礼を…!」
ばっ、と
懇親の深い深いお辞儀と
伴い再度お詫びをする。
嗚呼…本当に…
(私はなんてことを───;)
王子様相手に
大声をあげるなんて…
これはもう、
『デッド』ルートですか…?
.
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