-秘密の園で-

18/25

102人が本棚に入れています
本棚に追加
/206ページ
私は急いで三階の控え室に… …勿論、トイレで 顔を洗ってからだけどね。 流石に顔ぐちゃぐちゃに なったままじゃまずいから… 控え室に戻ってから、 最初にシモンさんを伺った。 シモンさんは立ったまま なにらや手帳を開いて 色々と書き込んでいる。 そろ、そろ、とタイミングを窺い 私はシモンさんに駆け寄った。 「遅くなりすみません! ちゃんと挨拶はしてきました。」 流石に遅くなり過ぎて 理由を問われるかなー… と思ったが、 シモンさんは はい、お疲れ様でしたー の一言で片付けてしまった。 ちょっと助かった… 「それではー 暫く働く予定はないので、 奥のリネン室でメルさんと そちらのお仕事をしてて下さい。 夕方ぐらいに、 また用ができましたら その時お呼びしますから。」 シモンさんはそう、 ペンを器用にも指で くるくる回しながら言った。 「はい。わかりました。」 そう言って私は ペコリと一礼し、 奥のリネン室に駆け込んだ。 さっきの素敵な出来事を、 早くメルと話したくて。 .
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

102人が本棚に入れています
本棚に追加