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リネン室のドアから
ひょこっと顔を出してみると、
「あ、メルっ!お疲れー」
メルはシーツを畳んでいる最中だった。
その横にポンっと座ると、メルは
キラキラとした期待の笑顔を向けた。
「お疲れ~♪
王子様とのご対面は
どうだった~??」
「えっ?! あぁ…
ま、まぁまぁだったかな…?」
ハハハと苦笑いし、
少し焦りながらも
軽~く受け流す。
メルもふーん、と
軽くあいづちをうち
ちょっと不思議な顔をされたが、
これ以上は聞かなかった。
そして私は、城の西にあった
庭のお話をした。
もちろん仕事をしながら。
メルも聞きながら、
すごく楽しそうだった。
と、私の話しが大体終わった時、
あのね…とメルは話を切り出し、
心配そうな表情を見せた。
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