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控え室を出て
シモンさんに付いて行くと、
大きな厨房の横の、
給湯室らしき場所に着いた。
今の時間は5時20分。
晩餐の準備を
もう始めているのか、これは…
…オニオンスープだろうか。
良い匂いがふわりと漂う。
さっそくですが、とシモンさんから
次の仕事の説明を受ける。
「えーアリアさんには今日から
主にウィル様にお茶を出す役─
…要するに給仕を勤めてもらいますー。
まぁ、簡単ですがーもちろん、
粗相のないようにお願いします。」
「は…はい、お茶入れなら
ととと得意ですから!
大丈夫です、はい…っ」
はっは、
と笑ってシモンさんは
そーですか、と
私に満面の笑顔を向けた。
うぅぅ…
あんな後だから、ちょっと…
気まずいっちゃ、気まずいけど、ね…
.
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