1章。

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絶対に泣き顔なんか見せたくない。 気を引き締め、歯をくいしばり、教室をあとにする。 『どうして、あたしが…』 それだけが頭の中をループする。 隣のクラス、トイレ、特別教室、体育館、体育倉庫。 学校中を歩き回って自分の机と椅子を探す。 だけど机はおろか、椅子さえ見つけることが出来ない。 校舎内をひとしきり探しても見つからない。 プツン あたしの中で何かが切れた音がした気がする。
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