1章。

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でも、絶好の死に日和かもしれない。 校門や乗降口にはたくさんの生徒が溢れる時間。 あいつらの姿を探して目の前で死んでやろうと思い、校門の見える位置に移動した。 …するとそこには机も椅子もあった。 もちろん、あたしの机と椅子。 …皮肉。 そして屋上の壁には 『生きたい』 そう、殴り書きがしてあった。 誰かのイタズラだと分かっていても、死ぬ為に屋上まで来たあたしにはとても興味深い。 思わず、その落書きの下にあたしも落書きをした。 『あたしは、死にたい、』 そうだよ、あたしは死にたくて死にたくて、たまらない。
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