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「本当にそう思ってます?」
「そ、それはもう!当然でございますよ」
いったい、何語だ僕。
「……まぁ、いいですけど」
どこか納得しない様子で彼女は頷き、禍々しいオーラを引っ込めた。
た、助かった……。
「で、どうするんですか?」
しかし、助かったと思ったのも束の間。再び彼女の口撃が始まる。
そうだ、まだ問題は解決していない。
「別に、協力してくれなくても良いんですよ?まぁ、その場合私の口が滑らない保障はありませんけどね」
悪魔の様な笑顔。
この人は人間じゃない。
鬼だ、悪魔だ。
僕の前には、確かに鬼がいた。
「どうするんですか?神崎奏君?」
「くっ…………」
仕方ない、か。
協力しなければ、僕の転落人生は目に見えている。
必死の思いで隠し通して来たのに、残り1年ってところでバラされて堪るか。
「……わかりました、その話引き受けましょう。協力しますよ」
まぁ、これを「協力」と言うのならだけど。
協力要請じゃなくて、これは脅しだろ明らかに。
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