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その夜。
「うっうっ………」
僕は、枕を涙で濡らしていた。
結局あの後彼女に一日中振り回され、声優さんのイベントも見に行けなかった。
そればかりか、事あるごとに奢らされ、財布もほぼスッカラカン。
畜生……鬼畜メガネめ……いつか絶対復讐してやる……。
「うっくっ……うわぇい……」
人語かどうかすらわからない声を上げながら泣き続ける僕。
……惨めだ。
いっそのこと、このまま泣き続けて脱水症状で死んでしまおうか。
何日くらい泣けばいいかなぁ。
「にいにい?ちょっと勉強教えて欲しいんだけど……」
そんなことを考えていると、ノックの音と同時に誰かが入って来た。
……ノックの意味、無くない?
「ってうわっ、何で泣いてんの?」
入って来たのは中学2年の妹、響(ひびき)だった。
泣いている僕を見て、顔を引き攣らせている。
「気持ち悪っ……」
……世の中の男性諸君?
これでわかったかな?
妹萌えなんて、幻想なんだよ。悲しいけど、これが現実さ。
あはは………。
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