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“ほらね?あったでしょ?”
「…なに、これ」
“扉さ。君が望みを叶えてくれる場所へと繋がっている扉。人は皆、この扉を持っているけど、大人になると使えなくなるんだ。信じることを大部分の大人は諦めるからね”
「……あなたは誰なの?」
“秘密だよ。さぁ、自分を変えたいと願うのなら、それを願いながら扉を開けてごらん。叶えてくれる場所へと、君を連れて行ってあげるはずだから”
そういった後、その謎の声は聞こえなくなる。
(自分を、変えたい)
そんなの、いつも願ってる。でも、そんな簡単に願うわけないことも頭のどこかで知っていた。
(でも、こんな自分は嫌いなの。自分を――)
―――変えたい。
そう願いながら、私は扉を開く。すると、扉の隙間から、光が溢れ、私を包むと、扉と私はこの世界から消えた……
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