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「では、初め!!」
「ほら、来いよ。」
試合開始の合図が始まり、隊士が莉緒を挑発してきました。
クスクス
「何がおかしい!?」
他の隊士や受験者がいるなかで、莉緒の笑いを聞いた隊士が怒鳴りつけました。
「いえ、負け犬の遠吠えが聞こえたので。」
「なっ!?貴様~!!!」
そういって、隊士が莉緒に突っ込んできました。莉緒は、竹刀を使わずに避けていました、その顔は、余裕がうかがえました。
莉緒は、隊士から一定の距離を置きました。そして、一息をつきました。
「ねぇ~もう飽きちゃった・・・。終わらせていいかな?」
莉緒は、一瞬で隊士の後ろに回りこみ、隊士の竹刀を叩き落し、首に竹刀を突きつけました。
「これで勝負・・・あり?」
「しょ、勝負あり!!勝者 蒼漸 莉緒!!」
莉緒は、竹刀を元にあったところへ置きました。
その時・・・
「ここで何をしている・・・。」
「あっ一(いち)!!」
「一(いち)ではない!!一(はじめ)だ!!ってそれではない!!」
「め、めずらしい・・・。斉藤君が大声を出すなんて・・・。」
と、周りからは聞こえていましたが、斉藤は聞こえていませんでした。
「一・・・あのね。これ以上は聞かないでほしいの・・・。」
莉緒は、一の胸に頭を預けました。一は、莉緒のただならぬ空気に何もいえませんでした。
が、突然莉緒の体から力が抜けました。
莉緒は、一の胸の中で眠っていました。一は、その場にいた局長に断りを入れて自室へ戻りました。
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