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さて、話を少女達に移そう。
時は進み、ネーヴェ 10歳の誕生日が近付いてきた。
「お姉様―!みてみて」
部屋で書物を読むルーナのもとに、
アルマを引き連れてネーヴェが訪ねてきた。
「あら…ネーヴェ、その髪型」
「アルマにお姉様に見たいにくるくるにしてもらいました!」
ストレートだった少女の髪はルーナと同じようにウェーブがかったものになっていた。
「アルマ……大変だったでしょう」
「まぁ…でもネーヴェ様がどうしてもとおっしゃるので」
「お姉様と一緒がいいの!」
頬を膨らますネーヴェ。
「こちらへおいで。ネーヴェ」
拗ねると誰も手に付けられないほどやっかいなネーヴェだが、
なぜかルーナの言葉だけはよく聞いた。
膨らましたまま近寄るネーヴェ。
ルーナは妹を抱きしめ
「ありがとう、ネーヴェ。私もお揃いでとても嬉しいです」
そういって柔らかく笑った。
そんな姉が宝物だった。
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