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「ルーナ姉様!」
庭を走る一人の少女。歳は6歳といったところ。
自らの茶色い髪を揺らし、優しい姉のもとへ走る。
「ネーヴェ、そんなに慌てて走るとこけてしまいますよ?」
そう言いながらも嬉しそうにその体を受け止めるのは、
同じく茶色くウェーブのかかった髪をもつ少女である。
「ネーヴェ様ー!…はぁはぁ…お待ちくださ…い はぁ」
「姉様が帰ってくるのだ。待つわけがないだろう」
「ふふ…アルマ、いつもご苦労様です」
「とんでもございません。
ルーナ様、おかえりなさいませ」
ルーナという少女は夏休みということで全寮制の学校から
実家に帰ってきたようだ。
「ルーナ姉様!学校での出来事聞かせて!」
「いいですよ。…さぁお母様に会いに行きましょう」
姉と心おけるメイドに手をとられ、
ネーヴェはとてもにこやかに屋敷の中へ入って行った。
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