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それは2週間前。
『どうしたの?』
妻の香苗だ。
「今度小学校の時の同窓会があるんだけど言っていいか?」
『それってあなたが転校する前の学校の』
「うん」
香苗とは転校した先で知り合った同級生だ。
香苗は運命だと思ったらしいが。
『いいわよいってらしゃい』
「パパどっか行くの?」
息子のかいがくっついて来る。
「ああ昔の友達に会いに行って来る」
それが2週間前の事。
今バスツアー同窓会と言うバスで旅行気分を味わいながら同窓会をすると言うツアー同窓会に乗り込んでいる。
「おっ透じゃないか?」
小学校の時隣の席で授業の邪魔ばかりしていたアキラだ。
「覚えてないか?」
「いやその顔は忘れたくても忘れれないよ」
アキラは相変わらずのようだ。
「言うようになったね」
「所で透こっちの方はどうだ!」
言うと小指をたてて見せた。
「ああ、おかげ様で結婚したよ」
アキラは少し複雑な顔をしてクラスメイトだった女の子を見た。
「どうしたんだ?」
「くあ~お前も鈍感だね!」
アキラに言われたくない。
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