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「ほらあの子覚えてるか?」
先ほど見ていた女の子だ。
記憶の糸をたぐる。
確かクラスのマドンナ音菜ちゃんだ。
「ああ思い出した」
アキラはやれやれと言った溜め息をつく。
「お前ね、音菜ちゃんはお前の事好きだったんだよ」
「突然転校したお前の後の音菜ちゃんは見ていられなかったね」
「そうなのか?」
その時小太りの男が話しかけて来た。
「よう覚えているか?」
聞覚えのある声。
「もしかしてガッチか?」
「そのあだ名は勘弁してくれよ」
「何言ってんだスカートめくりのガッチだろ」
ガッチにはお世話になった。
ガッチのおかげで安全な所からパンツをかんしょうさせてもらった。
言わば特攻隊長だ。
その特攻隊長は何を思ったのか音菜のとこに行くと音菜を連れて来た。
?
『お久しぶりです、私の事覚えてますか?』
「クラスのマドンナ音菜ちゃんだよね」
音菜は顔を真っ赤にしてうつ向いてしまった。
お節介のアキラが横から割り込んでくる。
「俺たち実は全員独身なんだ」
だから?
俺に誰か紹介してくれとは言わないよな。
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