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伝言
近年の研究では、脳のある部分に障害をきたすと幻覚が現れる事がわかりました。
もう一人の自分。
でも障害と言うだけでは片付けられない事も。
それは携帯にかかったある着信から始まりました。
最初無言でした。
「もしもし」
そう言うとすぐに切れました。
「誰なの?」
「わかんない?」
その時は、友達と遊ぶのに夢中で気にもしませんでした。
友達と別れ一人帰宅した時です。
再び着信が鳴りました。
「はい」
電波が悪いのかラジオのチュウニングが合わないような"ザーザー"と言う音がしました。
「誰ですか?」そう言いかけた時。
「どうして」
くぐもった声と共に、電話は切れました。
再び電話がかかって来たのはシャワーを浴びている時です。
もうまた。
内心うんざりしながらも電話にでました。
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