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後ろに引かれた髪(つまりカツラ)は、パサリと床に落ちた。
そしてそこに立っていたのは…
優さんだった。
(あ、覚えてます?合コンのとき女のコ口説くの手伝えって言ってたイケメンさんです。)
「か…かみ」
「ん?」
優さんはものすごいすがすがしい笑顔。
「かみ…髪!!一気にハゲちゃいましたよ!?
大丈夫ですか!?」
「……。」
優さんのキョトンとした顔。
「ははッ♪
君、本当に予想外な反応ばっかりだね♪
フツー驚くとこ違うでしょ?」
「ほ…本当に…優さん?」
「うン
俺が正真正銘の舞鶴 優♪」
「じ…じゃぁ慧さん…は?」
「けーーいーーー!!!
お呼びだよーー!!」
ガチャ…
今まで無言だったドアが音をたてて開いた。
「…だからいったろー?お前じゃ落とせないって。」
あ…アレ?
聞き間違い?
今…落とすとか落とさないとか…
慧さんらしくないコトバが。
つか慧さん、いつからメガネキャラに!!!
そう。慧さんはさっきまで掛けてなかったメガネを―めちゃくちゃ悔しいけど!!イケメンらしく…掛けていた。
「け…慧さん?」
「何?」
うわι
なんか冷たッ!!
「すみませんが何がなんだか…ι」
「ちょっと慧!!
涙ちャンいじめんなッつッの?
俺の大事『玩具』なんだから」
「ダレが玩具だよ!!!」
「優ーー…ι
お前…趣味悪い」
「俺が慧じゃないって気づいたの涙ちャンが初めてだし…
なんか反応おもしれェし♪
あ。
でも俺も涙ちャンみたいな娘、趣味じゃないから。」
…ッたく
なんだこの失礼な男どもは!!!
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