01話*俺…男だよな!?

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  こうして合コンは始まったわけだが…     どうやら俺が男だと言うことは姉貴以外、本当に誰も知らないらしい… 合コンも始まって30分もたてば、お目当ての人も決まってくるわけで… すでにそれなりのカップリングも出来ている。 そんな光景をボーっと眺めていると 「るーーいーーちゃん♪」 いきなり話しかけられた。 ここに着いたとき車から話しかけてきた男の人だった。 「えーと…確か…舞鶴さん?」 「覚えててくれたんだ♪ でも俺、名字ってガラでもないから、優って呼んでよ」 舞鶴 優。 さらさらの髪に人あたりの良い笑顔… でもそれなりに口説きなれてそうな感じは、まさに女のコのモテそうなタイプだ。 「じゃぁ…優さん」 「そうそう♪ で涙ちゃんにひとつお願いが…」 「お願いですか?」 「うん♪ あそこに女のコに絡まれてる、めちゃくちゃカッコイイのに、めちゃくちゃ無愛想な男がいるだろ?」 優さんが指さした先には、確かに『女のコに絡まれてる、めちゃくちゃカッコイイのにめちゃくちゃ無愛想な―というか女慣れしてなさそうな男』がいる。 「あ、はい。」 「その絡んでる女のコ… 実は俺、狙ってンだけど…あの通り、慧にべったりだろ?」 「べったりです。」 それにしても優さんは良くしゃべる。 「そこで、涙ちゃんに協力してもらいたい!! 俺がその女のコを誘うから、涙ちゃんは慧を誘って欲しいんだ♪」 「……それだけなら」 本当は男の俺が、男を誘うなんて死ぬほどイヤだったけど… ここで断ったら後で姉貴にいろいろ言われるはずだ… なによりゴージーのケーキがかかってる!! 「さすが 話しがわかるね♪ じゃぁ、さっそく誘いに行こうか?」 「はい」 ――――――…‥ 優さんはお目当ての女のコ(美咲ちゃんというらしい)の前にくると、横にすかさず座った。 「美咲ちゃん♪ たまには俺と一緒に飲もうよ♪」 「え~…でも、今は、慧くんと~」 「…そんなに俺と一緒に飲むのイヤ?」 そう言うと優さんは、儚く笑ってみせた。 うわァ… これ落ちたな… 美咲さん落ちたな… 「い…いいえ…/// 優くんとも飲んでみたい…かも…///」 す…すごい… なんというか手際がいい!! そうこうしてる間にも優さんは、美咲さんを連れて別の席へ… あ。俺もそろそろ誘わないと。 待ってろ!! ゴージーのケーキ!! *
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