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それから俺と慧さんが仲良く(なのだろうか?)…というか、まぁ普通に笑い会えるようになるのに、それほど時間は必要なかった。
しかし、問題は常に突然起こるものだ。
…と思う。
というか起こった。
イヤ…起こっている。
…なんだか
世界が…フラフラしている…
気持ちわりぃ…
意識が
遠のいて
いく…みたい…だ…
―――――…‥
眩しい…
うっすら目を開けると辺りが一面、怪しい色の光をしている。
「ん―…」
ここ…ドコだ?
今、理解出来るのは…俺が見知らぬベッドに寝てるということ。
「―ドコ?」
重たい体を引きずって、 体を起こす。
怪しい光はピンク色の証明のせいらしい。
どうやら部屋は部屋らしいが、いろんな物がある。
ベッドに
トイレに
バスルーム…
ベッドの隣の小さめの机には、未開封のコンドーム…
は…?
コ…
コンドーム!?
自分の目を疑った。
それと同時に目が覚めた。
ピンクの怪しい光に
バスルームに
極めつけは
未開封のコンドーム…
ここは、世間一般に『ラブホテル』 と呼ばれる場所らしい。
は!?
なんで!?
俺…
さっきまで合コンしてて…
慧さんと少し仲良く…慧さん!!!
そうだ!!
慧さんはどこに―
カチャ―…
ゆっくりとドアが開く。
「…」
入ってきたのは間違いなく慧さんで。
少し焦りながらも慧さんを見つめていると、当たり前の如く目があった。
「あ、あの~…
え…と…コレはいったい…」
「…コレ?」
「だから!!どどどうして、ラ…ラブホなんかに…」
キョドりすぎだ!!
俺!!
「どうしてって…」
慧さんはクスッと笑うと、ゆっくりとベッドに座る俺の横に近づいて来た。
ア、アレι
慧さん、クスッとか笑うキャラだっけ?
「け…慧さん?」
何だかよくわからないが嫌な予感!!
つかラブホにくる理由ってソレしかないじゃん!!
「どうしてって…
ラブホにソレ以外の理由で何しにくる?」
ほら!!!
やッぱりーーーー!!!!(泣)
慧さんの大きな手が、俺の上顎に触れ、少し上を向けられる。
「け…いさ…」
やだやだ!!
俺の初体験が男だなんて!!!
ヤバい…本気で泣きそう…ι
そうこうしている間にも慧さんの整った顔は近づいてくる。
「…ッ!!」
さすがに怖くなって、俺はきゅッと目を閉じた―…
さらば俺の初体験…!!
02へ続く*
→涙ちャンとエンドトーク
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