才 「瞬空(しゅんくう)」

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「これより貴様に‘才’を授ける…」 てめぇ 言葉のキャッチボール 習わなかったのか!! と言いたいが来輝は 言えなかった (眼光ハンパネエ…) 今思えば‘律’ (まぁ本当に本人かは微妙だが) は背が低い まぁ来輝が170だから 160くらいだろう よって目つきの割りにはあまり 気圧されないで 済んでいた 「‘才’の名は…… ‘瞬空’(しゅんくう)、 身体能力が上がる…」 「おい、いきなりなんだよ!?説明しろっ!!」 来輝のささやかな攻撃ぃっ ギロリ… ダメージは… 0のようだ!! (あ、やっぱ怖えや) 律は続けた 「明日からお前を殺し… 倒しに‘才’を持った者がくるだろう…」 (いま殺しって聞こえた気が…) 「とりあえず逃げろ、 今のお前では必ず 挑んだ所で‘殺される’だけだ」 (今度ははっきり言うんだ…) ふむ…と来輝は 考えた 「ケンカ売られても、 逃げろっつーことか」 と答えると律は 少し微笑みを見せた 「…そうだ」 来輝は足には自信がある 正直ケンカもなかなか強い まぁなんとかなりそうだ 「ではこれより48時間、 つまり二日間逃げ切れ…安心しろ、 家の中までは敵も追ってこない」 (つまり学校に行くときがピンチってことか… 学校休めばいいじゃん) 「サボろうなどとは考えぬことだ」 半分、自嘲的に奴は言った (心読めんのっ!?) 「ではこれより、 才能勝負予選!! 才覚(さいかく)テストを開始するっ!!」 フッ… 「あ、消えた…」 来輝は手に持った聖書を見た… 「夢じゃない…よな」 額の汗を拭いながら 帰路についた。 興奮と緊張が 止まらない 聖書は手の平になじんでいかにも 気軽にどうぞ。 という感じだった 「これ…電○文庫だよ…?」 葛藤は小一時間つづいた…
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