むにゅ

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「あなた… 自分の才も 知らないで外に出たの?」 「え、えぇ…まぁ」 「黒スーツの人には 会わなかった?」 彼女が 切羽詰まった口調で言う 「黒スーツ? あ…そういえば」 「才のどうのこうの 言ってたでしょ?」 「才…って そういえば言ってた! 俺、殺されるのか!?」 ふぅ…と、 彼女が溜め息をつく 「学校の中はひとまず安心していいわ」 「本当ですか!?良かっ…」 俺の言葉を 待たずに彼女は続けた 「そ・れ・で… 才を教えてくれるのは 何年後になるのかしら…」 「は、はい! た、確か… 瞬空って言ってました」 「あら、そう。 瞬空…知ってることある?」 落ち着いた口調で 彼女は言う 「い、いえなにも…」 「そう… まあしょうがないわね。」 残念そうな声 一時の間 彼女は顔を上げて言った 「私の才は‘白斬’(びゃくざん)。 簡単に言うと剣の才よ」
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